失敗しない!太陽光発電所売却の際の業者選びのポイントとは?
太陽光発電を取り巻く諸制度の変更にともない「発電所を所有するメリットを感じなくなった」「発電所を売却して、より利回りのよい資産や事業に投資したい」と考えている人も多いのではないでしょうか。この記事では、そんな方に向けて太陽光発電所の売却で失敗しないための業者選びのポイントについて解説します。
太陽光発電所売却の際の業者選びのポイント
太陽光発電所を売却する際の業者選びのポイントとしては、次の3つが挙げられます。
ポイント1.複数の業者から相見積をとり相場観を養う
太陽光発電を売却する業者を選ぶ際は、複数の業者に相見積をとり、相場観を養うことが大切です。とくに、買取業者は、買取価格と売却価格の利ザヤによって利益を生み出しているため、相場よりも安く買い取ろうとする傾向があります。
また、太陽光発電に精通した業者ばかりではないので、適正価格よりも安く買い叩かれる可能性もあります。それを未然に防ぐためにも、複数の業者に相見積をとり、相場観を養うことが大切です。
ポイント2.太陽光発電所の売買実績の豊富な業者に依頼する
太陽光発電所の売買実績が豊富な業者に依頼することで、売り手側の負担軽減、適正価格での売買が可能になるといったことが期待できます。売買経験が乏しい業者の場合、手数料は安いかもしれませんが、買い手から受けた質問は横流しするだけで、売り手側のサポートが少なく、手間がかかることも少なくありません。
また、売買実績の少ない業者は、売却に関ノウハウが乏しく、よい買い手が見つかりづらいということもあるでしょう。適正価格で売却したいと考えるのであれば、売買実績が豊富な業者から選ぶのが無難です。
ポイント3.施設を管理・運営する技術やノウハウをもった業者を選ぶ
太陽光発電所の売却価格は、太陽光発電設備のメンテナンス状況次第で大きく変わってきます。より高い金額で売却したいと考えているのであれば、土地の管理や電気設備のメンテナンスをする知識やノウハウをもった業者に依頼するのがおすすめです。
とくに、FIT法が改正されてから、産業用太陽光発電施設には、事業者情報が記載された表紙や外周フェンスの設置、適切なメンテナンスなどが義務付けられるようになりました。自社内でそれらの対応ができない業者は、故障物件の買取ができなかったり、評価額からそれらの業務の外注費用を差し引くことになるため、必然的に買取価格が安くなったりします。
より買取条件のよい業者を見つけるためにも、施設を管理・運営する技術・ノウハウをもった業者を選ぶようにしましょう。
太陽光発電所を売却するまでの具体的な手順
太陽光発電所を売却するまでの具体的な手順は次のとおりです。
手順1.問い合わせ
電話やメール、ホームページの見積依頼フォームから、必要条件を入力し問い合わせます。
手順2.調査・査定
簡単な打ち合わせやヒアリングをしたのち、太陽光発電所の買取専門のスタッフが所有している太陽光発電所の調査を行い、売却額を査定します。査定結果によっては、必要に応じて価値を向上させるために補修・整備を実施することもあるのです。
手順3.買い手への購入条件の提示
売り手が査定価格に納得したら、物件情報を登録し、買い手への購入条件を提示します。
手順4.名義変更などの変更手続き
条件に合う買い手が見つかったら、事業者名義や売電契約の変更などの各種手続きを行います。
手順5.売買契約の締結、代金の支払い
各種手続きが終わったら、売買契約を締結し、代金の支払いを行うのです。これで、太陽光発電所の売却は完了です。
太陽光発電所を売却する際に注意するべきポイント
ここまで、太陽光発電所を売却する際の業者の選び方や手続きについて見てきましたが、売却時にはどのような点に注意する必要があるのでしょうか。注意すべきポイントとしては、次の2つが挙げられます。
注意点1.売却益が生じた際は確定申告が必要
太陽光発電所の売却で生じた利益は譲渡所得として扱われ、確定申告の対象となります。所得税の累進課税が適用されるため、所得額が多い人ほど納税額も高額になるようです。個人で売却を検討している場合は注意しておきましょう。
注意点2.名義変更までに時間がかかる
名義変更までには最短で1か月、最長で半年かかる場合があります。これは、産業用太陽光発電(10kW以上)の事業計画認定の名義変更手続きや、土地の登記簿の名義変更手続きに必要となる書類や作成しなければならない書類が多く、手続きが煩雑であるためです。
そのほかにも、必要とされる書類や手続きが数多くあるので、個人で太陽光発電所を売買する場合は、基本的に仲介業者や買取業者に代行してもらうほうがよいでしょう。
ここまで、太陽光発電所を売却する際のポイントや注意点について解説しました。太陽光発電所の売却には非常に大きな資金が動くものであり、手続きも複雑で多岐にわたるため、経験と実績のある信頼のおける業者に依頼することが欠かせません。この記事で紹介したポイントを参考にしながら、売却先の業者を検討してみてください。